CANON EOS Kiss M2 ボディはどれだけ進化したのか?人気機種との比較レビュー
目次
比較概要
CANON EOS Kiss M2 ボディは、2020年11月に発売されたエントリークラスのミラーレス一眼カメラです。前モデルのEOS Kiss Mから瞳AFや追尾性能などが進化し、人物撮影や動画撮影に優れたカメラとなっています。
この記事では、EOS Kiss M2 ボディを同じような価格帯で人気のあるミラーレス一眼カメラと比較してみました。比較機種は以下の通りです。
- SONY α6400 ボディ:2019年2月に発売されたソニーのAPS-Cミラーレス一眼カメラ。高速AFと高画質が特徴。
- OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV ボディ:2020年9月に発売されたオリンパスのマイクロフォーサーズミラーレス一眼カメラ。小型軽量で手ぶれ補正が強力。
それぞれのカメラの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説していきます。EOS Kiss M2 ボディを購入する際の参考にしてください。
この記事のポイント
- EOS Kiss M2 ボディは瞳AFや追尾性能が向上したエントリー向けミラーレス一眼カメラ
- SONY α6400 ボディは高速AFと高画質が魅力のAPS-Cミラーレス一眼カメラ
- OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV ボディは小型軽量で手ぶれ補正が強力なマイクロフォーサーズミラーレス一眼カメラ
比較表
項目 | CANON EOS Kiss M2 ボディ | SONY α6400 ボディ | OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV ボディ |
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発売日 | 2020年11月27日 | 2019年2月22日 | 2020年9月25日 |
価格(税込) | オープン価格(参考価格:約7万円) | オープン価格(参考価格:約12万円) | オープン価格(参考価格:約8万円) |
センサー画素数(有効画素数) | 約2580万画素(約2410万画素) | 約2500万画素(約2420万画素) | 約2080万画素(約2010万画素) |
撮像素子サイズ | APS-Cサイズ(22.3×14.9mm) | APS-Cサイズ(23.5×15.6mm) | マイクロフォーサーズサイズ(17.3×13.0mm) |
レンズマウント | CANON EF-Mマウント | SONY Eマウント | MICRO FOUR THIRDSマウント |
比較表の後半
連写速度(最高) | 約11コマ/秒(AF/AE追従時) | 約11コマ/秒(AF/AE追従時) | 約15コマ/秒(AF/AE追従時) |
シャッター速度 | 1/4000~30秒、BULB | 1/4000~30秒、BULB | 1/4000~60秒、BULB |
ISO感度(静止画) | ISO 100~25600(拡張:ISO 51200) | ISO 100~32000(拡張:ISO 102400) | ISO 200~25600(拡張:ISO 100、ISO 25600以上) |
測光方式 | 1200分割測光センサーによる測光 | 1200分割測光センサーによる測光 | 324分割測光センサーによる測光 |
ホワイトバランス | オート、太陽光、日陰、曇天、電球、蛍光灯、フラッシュ、色温度設定、カスタム、水中オート | オート、太陽光、日陰、曇天、電球、蛍光灯、フラッシュ、色温度設定、カラーフィルター設定、カスタム | オート、太陽光、日陰、曇天、白熱電球、蛍光灯1~4、フラッシュ、水中ホワイトバランス1~3、カスタム1~4、色温度設定1~4 |
液晶モニター | 3.0型 約104万ドット チルト式タッチパネル液晶モニター(上方約180°/下方約74°可動) | 3.0型 約921万ドット チルト式液晶モニター(上方約180°/下方約74°可動) | 3.0型 約104万ドット チルト式タッチパネル液晶モニター(上方約80°/下方約180°可動) |
比較詳細
今回は、キヤノンのエントリークラスのミラーレス一眼カメラであるEOS Kiss M2と、ソニーの同じくエントリークラスのミラーレス一眼カメラであるα6400を比較してみました。どちらも初心者におすすめのカメラですが、それぞれに特徴や違いがあります。ここでは、それらを詳しく解説していきます。
まず、EOS Kiss M2は、2018年に発売されたEOS Kiss Mの後継機種として、2020年11月に発売されました。有効画素数約2410万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC 8」の組み合わせにより、高画質な静止画・動画撮影が可能です。4Kの高精細な動画撮影ができ、4K動画から任意の1フレームを静止画として切り出して保存できる「タップで被写体選択」機能を搭載しています。
一方、α6400は、2019年2月に発売されたソニーのミラーレス一眼カメラです2。有効画素数約2420万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーと映像エンジン「BIONZ X」の組み合わせにより、高画質な静止画・動画撮影が可能です。ソニー独自の高速・高精度なオートフォーカス技術「リアルタイムトラッキング」と「リアルタイムアイAF」を搭載し、動く被写体や人物の目をしっかりと捉えることができます2。
EOS Kiss M2とα6400は、どちらも小型・軽量で持ち運びやすいボディを採用しています。EOS Kiss M2は351g1、α6400は403g2という重さで、ほとんど差はありません。液晶モニターもどちらも3.0型でタッチ操作に対応していますが、EOS Kiss M2は約104万ドット1、α6400は約921万ドット2という解像度で、α6400の方が見やすいです。また、液晶モニターの可動範囲も異なります。EOS Kiss M2は上方約180°/下方約74°可動1、α6400は上方約180°/下方約74°可動2ですが、α6400は上方に180°回転させることで自分撮りも可能です。
ファインダーについては、EOS Kiss M2は約236万ドット1、α6400は約235万ドット2という解像度でほぼ同じですが、倍率ではEOS Kiss M2が約0.62倍1、α6400が約0.70倍2という違いがあります。倍率が大きいほど見える範囲が広くなりますので、α6400の方がファインダー撮影に向いていると言えます。
以上が、EOS Kiss M2とα6400の外観や基本性能に関する比較です。次の会話では、画質や機能性に関する比較を行います。
前半では、EOS Kiss M2とα6400の外観や基本性能に関する比較を行いました。ここでは、画質や機能性に関する比較を行います。
まず、画質についてですが、EOS Kiss M2とα6400は、どちらも有効画素数約2400万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載しています。センサーの大きさや画素数は同じですが、映像エンジンや画像処理技術の違いにより、それぞれに特徴があります。
EOS Kiss M2は、キヤノン独自の映像エンジン「DIGIC 8」を採用しており、高画質な静止画・動画撮影が可能です。キヤノンらしく肌色や色のグラデーションが繊細に表現されます。また、デジタルレンズオプティマイザやオートライティングオプティマイザなどの高度な画像補正機能を搭載しており、レンズの特性がもたらす色にじみや白トビなどをカメラ内で補正できます。ISO感度は100-25600(拡張51200相当)で、暗いシーンでもブレやノイズの少ないクリアな画像が得られます。
一方、α6400は、ソニー独自の映像エンジン「BIONZ X」を採用しており、高画質な静止画・動画撮影が可能です。ソニーらしく解像感やコントラストが高く、鮮明でリアルな画像に仕上がります2。また、リアルタイムトラッキングやリアルタイムアイAFなどの高速・高精度なオートフォーカス技術を搭載しており、動く被写体や人物の目をしっかりと捉えることができます2。ISO感度は100-32000(拡張102400相当)で、EOS Kiss M2よりも若干高めです2。
次に、機能性についてですが、EOS Kiss M2とα6400は、どちらも4K動画撮影に対応しています。しかし、EOS Kiss M2は4K動画撮影時に約1.6倍3、α6400は約1.2倍4というクロップ(切り取り)が発生します。クロップが発生すると、画角が狭くなりますので、広角レンズを使っても広い範囲を撮影することが難しくなります。また、EOS Kiss M2は4K動画撮影時にオートフォーカス性能が低下します3が、α6400はフルHD動画撮影時と同じオートフォーカス性能を発揮します4。
EOS Kiss M2は、4K動画から任意の1フレームを静止画として切り出して保存できる「タップで被写体選択」機能を搭載しています3。これは、動きの速い被写体を撮影する際に便利な機能です。また、カメラの縦位置撮影も可能になりました3。これは、SNSへの投稿やシェアを考えている方にとって嬉しい機能です。
α6400は、リアルタイムトラッキングやリアルタイムアイAFなどのオートフォーカス技術が動画撮影時にも有効です4。これは、人物や動物などの動く被写体を撮影する際に便利な機能です。また、S&Qモードを使うと、スローモーションやクイックモーションの動画撮影ができます4。これは、表現の幅を広げることができる機能です。
以上が、EOS Kiss M2とα6400の画質や機能性に関する比較です。EOS Kiss M2は、キヤノンらしい繊細な色表現や高度な画像補正機能、SNSへの投稿に便利な機能などが魅力的なカメラです。α6400は、ソニーらしい鮮明でリアルな画質や高速・高精度なオートフォーカス技術、表現の幅を広げる機能などが魅力的なカメラです。どちらも初心者におすすめのカメラですが、それぞれに特徴や違いがありますので、自分の好みや用途に合わせて選んでみてください。
メリットとデメリット
EOS Kiss M2は、初心者におすすめのミラーレス一眼カメラですが、どんなカメラにもメリットとデメリットがあります。ここでは、EOS Kiss M2のメリットとデメリットをそれぞれ5つずつ挙げてみました。
メリット
- 小型・軽量で持ち運びに便利
- タッチ操作が快適で使いやすい
- 瞳AFや追尾AFなどの高性能なオートフォーカス
- 4K動画撮影や縦位置撮影などの多彩な動画機能
- 豊富なレンズやアクセサリーの選択肢
EOS Kiss M2は、ボディ重量が約387g(バッテリー・カード込み)と、ミラーレス一眼カメラの中でも小型・軽量です。カバンに入れてもかさばらず、旅行や街歩きなどで気軽に持ち運べます。
EOS Kiss M2は、3.0型のバリアングル式液晶モニターを搭載しており、タッチ操作に対応しています。液晶画面上でフォーカスやシャッターを決めたり、メニューや設定を変更したりできます。スマホ感覚で操作できるので、初心者でも簡単に使えます。
EOS Kiss M2は、キヤノン独自のオートフォーカス技術「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載しており、高速・高精度なピント合わせができます。特に瞳AFや追尾AFは進化しており、動く被写体や人物の目をしっかりと捉えることができます2。
EOS Kiss M2は、4K動画撮影に対応しており、高画質な映像表現が楽しめます。また、カメラを縦位置に持って撮影すると、動画も縦方向に再生される「タップで被写体選択」機能を搭載しており、SNSへの投稿やシェアに便利です。
EOS Kiss M2は、専用のEF-Mマウントレンズだけでなく、別売りのマウントアダプターを使うと、EF/EF-Sマウントレンズも使えます。これにより、キヤノンのレンズラインナップの中から自分の好みや用途に合ったレンズを選べます。また、ストロボやマイクなどのアクセサリーも豊富に揃っています。
デメリット
- 4K動画撮影時にクロップ(切り取り)が発生する
- バッテリーの持ちが悪い
- 連写時のバッファが小さい
- 操作ボタンやダイヤルが少ない
- レンズバリエーションが少ない
EOS Kiss M2は4K動画撮影時に約1.6倍1というクロップ(切り取り)が発生します。クロップが発生すると、画角が狭くなりますので、広角レンズを使っても広い範囲を撮影することが難しくなります。また、4K動画撮影時にオートフォーカス性能が低下します。
EOS Kiss M2は、小型・軽量なボディに合わせて小型のバッテリーを採用しています。そのため、バッテリーの持ちが悪く、CIPA基準で約305枚(液晶使用時)しか撮影できません。長時間の撮影や旅行などでは、予備のバッテリーが必要になります。
EOS Kiss M2は、最高約10コマ/秒の高速連写ができますが、連写時のバッファが小さいために連写をしてもすぐに詰まり、連写速度が遅くなります2。動きの速い被写体を撮影する際には注意が必要です。
EOS Kiss M2は、ボディサイズを小さくするために操作ボタンやダイヤルが少なくなっています。そのため、素早くアクセスできる操作は限られており、メニューや液晶画面から設定を変更する必要があります。慣れるまでは操作性に不満を感じるかもしれません。
EOS Kiss M2は、専用のEF-Mマウントレンズを使うことができますが、現在発売されているEF-Mマウントレンズは10本しかありません。そのため、レンズの選択肢が少なく、自分の求める画角や画質を得られない場合があります。マウントアダプターを使えばEF/EF-Sマウントレンズも使えますが、サイズや重量のバランスが悪くなる可能性もあります。
まとめ
EOS Kiss M2は、初心者におすすめのミラーレス一眼カメラです。小型・軽量で持ち運びに便利で、タッチ操作が快適で使いやすいのが魅力です。瞳AFや追尾AFなどの高性能なオートフォーカスや、4K動画撮影や縦位置撮影などの多彩な動画機能も搭載しています。また、豊富なレンズやアクセサリーの選択肢もあります。
一方で、4K動画撮影時にクロップ(切り取り)が発生したり、バッテリーの持ちが悪かったり、連写時のバッファが小さかったり、操作ボタンやダイヤルが少なかったり、レンズバリエーションが少なかったりというデメリットもあります。これらのデメリットを克服するには、広角レンズや予備のバッテリーを用意したり、マウントアダプターを使ってEF/EF-Sマウントレンズを使ったりする必要があります。
EOS Kiss M2は、初心者でも簡単に一眼カメラの楽しさを味わえるカメラです。特に人物写真や動画撮影に強く、SNSへの投稿にも便利です。しかし、風景写真や動きの速い被写体を撮影する場合には、性能や画質に不満を感じる可能性もあります。その場合は、より高性能なミラーレス一眼カメラを検討することをおすすめします。
EOS Kiss M2の最大のライバルはソニーのα6400です。α6400はEOS Kiss M2よりも高価ですが、4K動画撮影時にクロップが発生しないだけでなく、オートフォーカス性能も高く、連写時のバッファも大きく、操作ボタンやダイヤルも多く、レンズバリエーションも豊富です123。EOS Kiss M2とα6400の性能比較はこちらの記事で詳しく紹介しています。
EOS Kiss M2とα6400はどちらも優れたミラーレス一眼カメラですが、おすすめするタイプは異なります。EOS Kiss M2は初心者でも気軽に使えるコスパの高いカメラで、人物写真や動画撮影に向いています。α6400はより高性能で高画質なカメラで、風景写真や動きの速い被写体を撮影するのに向いています。
あなたがどんな写真や動画を撮りたいかによっておすすめするカメラは変わりますが、私個人としては EOS Kiss M2 をおすすめします。理由は以下の通りです。
- 小型・軽量で持ち運びに便利
- タッチ操作が快適で使いやすい
- 瞳AFや追尾AFなどの高性能なオートフォーカス
- 4K動画撮影や縦位置撮影などの多彩な動画機能
- 豊富なレンズやアクセサリーの選択肢
EOS Kiss M2は、初心者におすすめのミラーレス一眼カメラです。一眼カメラの楽しさを味わいたい方は、ぜひEOS Kiss M2を試してみてください。
引用
今回比較した機種のメーカーサイトは以下の通りです。
- EOS Kiss M2: キヤノン:EOS Kiss M2|概要 - Canon(Japan)
- α6400: α6400 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー