ニコンD780 ボディはライバル機種に勝てるか?徹底比較レビュー
目次
比較概要
ニコンD780 ボディは、2020年1月に発売されたフルサイズ一眼レフカメラです。ニコンの人気機種であるD750の後継機として注目を集めましたが、その性能はライバル機種に劣っているという声もあります。本記事では、ニコンD780 ボディと同じくらいの価格帯で人気のあるカメラと比較して、その特徴やメリット・デメリットを徹底的に分析します。
比較対象となるカメラは、以下の2機種です。
- キヤノン EOS R6 ボディ:2020年8月に発売されたフルサイズミラーレスカメラ。高速連写や高感度撮影に優れています。
- ソニー α7 III ボディ:2018年4月に発売されたフルサイズミラーレスカメラ。高画質や高性能なオートフォーカスが魅力です。
これらのカメラとニコンD780 ボディを、以下の項目で比較します。
- 画質
- 操作性
- 連写性能
- 動画性能
- バッテリー持ち
- 価格
ニコンD780 ボディは、一眼レフカメラながらミラーレスカメラに匹敵する性能を持っていますが、それだけで満足できるでしょうか?
比較表
カメラ | 画質 | 操作性 | 連写性能 |
---|---|---|---|
ニコンD780 ボディ | 有効画素数:2450万画素 センサーサイズ:35.9×23.9mm 画像処理エンジン:EXPEED 6 ISO感度:100~51200(拡張時:50~204800) ダイナミックレンジ:14.5段階 |
液晶モニター:3.2型チルト式タッチパネル 電子ビューファインダー:なし 測光方式:180000画素RGBセンサー 測距方式:153点AF(ライブビュー時:273点AF) Wi-Fi/Bluetooth:あり/あり |
最高連写速度:7コマ/秒(ライブビュー時:12コマ/秒) 最大連写枚数:68枚(JPEG)/25枚(RAW) シャッタースピード:30秒~1/8000秒 |
キヤノン EOS R6 ボディ | 有効画素数:2040万画素 センサーサイズ:35.9×23.9mm 画像処理エンジン:DIGIC X ISO感度:100~102400(拡張時:50~204800) ダイナミックレンジ:14.5段階 |
液晶モニター:3型可動式タッチパネル 電子ビューファインダー:369万ドット有機EL 測光方式:384分割測光 測距方式:6072点AF(顔・瞳・動物認識あり) Wi-Fi/Bluetooth:あり/あり |
最高連写速度:12コマ/秒(電子シャッター時:20コマ/秒) 最大連写枚数:1000枚以上(JPEG/Raw) シャッタースピード:30秒~1/8000秒(電子シャッター時:1/16000秒) |
ソニー α7 III ボディ | 有効画素数:2420万画素 センサーサイズ:35.6×23.8mm 画像処理エンジン:BIONZ X ISO感度:100~51200(拡張時:50~204800) ダイナミックレンジ:15段階 |
液晶モニター:3型チルト式タッチパネル 電子ビューファインダー:236万ドット有機EL 測光方式:1200分割測光 測距方式:693点AF(顔・瞳認識あり) Wi-Fi/Bluetooth:あり/あり |
最高連写速度:10コマ/秒 最大連写枚数:177枚(JPEG)/89枚(RAW) シャッタースピード:30秒~1/8000秒 |
カメラ | 動画性能 | バッテリー持ち | 価格 |
ニコンD780 ボディ | 最高動画解像度:4K UHD(3840×2160) 最高フレームレート:30p(4K UHD)/120p(フルHD) 動画フォーマット:MOV/MP4 動画圧縮方式:H.264/MPEG-4 AVC オートフォーカス方式:ハイブリッドAF(ライブビュー時) |
CIPA規格準拠撮影可能枚数:2260枚 CIPA規格準拠動画撮影可能時間:約105分 |
約25万円(2021年12月現在) |
キヤノン EOS R6 ボディ | 最高動画解像度:4K UHD(3840×2160) 最高フレームレート:60p(4K UHD)/120p(フルHD) 動画フォーマット:MP4 動画圧縮方式:H.264/H.265 オートフォーカス方式:デュアルピクセルCMOS AF II |
CIPA規格準拠撮影可能枚数:510枚(液晶使用時)/380枚(EVF使用時) CIPA規格準拠動画撮影可能時間:約85分(液晶使用時)/約75分(EVF使用時) |
約28万円(2021年12月現在) |
ソニー α7 III ボディ | 最高動画解像度:4K UHD(3840×2160) 最高フレームレート:30p(4K UHD)/120p(フルHD) 動画フォーマット:XAVC S/XAVC HS 動画圧縮方式:H.264/H.265 オートフォーカス方式:ファストハイブリッドAF |
CIPA規格準拠撮影可能枚数:610枚(液晶使用時)/710枚(EVF使用時) CIPA規格準拠動画撮影可能時間:約125分(液晶使用時)/約105分(EVF使用時) |
約20万円(2021年12月現在) |
比較詳細
それでは、各項目について詳しく比較していきましょう。
画質
画質はカメラの最も重要な要素のひとつです。画質には、有効画素数、センサーサイズ、画像処理エンジン、ISO感度、ダイナミックレンジなどが影響します。これらの要素を見ていきましょう。
有効画素数は、カメラが撮影した画像の解像度を表す数値です。一般に、有効画素数が高いほど、細かい部分まで鮮明に写せます。しかし、有効画素数が高すぎると、ノイズが増えたり、ファイルサイズが大きくなったりするデメリットもあります。ニコンD780 ボディは、2450万画素という適度な有効画素数を持っています。キヤノン EOS R6 ボディは、2040万画素とやや低めですが、それでも十分な解像度を提供します。ソニー α7 III ボディは、2420万画素とニコンD780 ボディとほぼ同じです。
センサーサイズは、カメラが光を受ける部分の大きさを表す数値です。一般に、センサーサイズが大きいほど、光を多く取り込めるため、暗い場所でも明るく写せます。また、被写界深度やボケ味にも影響します。ニコンD780 ボディとキヤノン EOS R6 ボディは、35.9×23.9mmという同じサイズのフルサイズセンサーを搭載しています。ソニー α7 III ボディは、35.6×23.8mmとわずかに小さいですが、実質的には差はありません。
画像処理エンジンは、カメラが撮影した画像を処理する部分です。画像処理エンジンの性能によって、色や明暗、ノイズなどの画質が変わります。ニコンD780 ボディは、EXPEED 6という最新の画像処理エンジンを搭載しています。キヤノン EOS R6 ボディは、DIGIC Xという高性能な画像処理エンジンを搭載しています。ソニー α7 III ボディは、BIONZ Xという古い世代の画像処理エンジンを搭載しています。この点では、ニコンD780 ボディとキヤノン EOS R6 ボディが優位です。
ISO感度は、カメラが光に対する感度を表す数値です。一般に、ISO感度が高いほど、暗い場所でも写せますが、ノイズが増えます。ISO感度が低いほど、明るい場所で写せますが、シャッタースピードが遅くなります。ニコンD780 ボディとソニー α7 III ボディは、100~51200(拡張時:50~204800)という同じ範囲のISO感度を持っています。キヤノン EOS R6 ボディは、100~102400(拡張時:50~204800)というやや低めのISO感度を持っています。しかし、実際のノイズ耐性は、センサーサイズや画像処理エンジンにも依存するため、単純に比較できません。
ダイナミックレンジは、カメラが捉えられる明暗の幅を表す数値です。一般に、ダイナミックレンジが高いほど、白飛びや黒つぶれを防げます。ニコンD780 ボディとキヤノン EOS R6 ボディは、14.5段階という同じダイナミックレンジを持っています。ソニー α7 III ボディは、15段階というわずかに高いダイナミックレンジを持っています。
操作性
操作性は、カメラの使いやすさを表す要素です。操作性には、液晶モニター、電子ビューファインダー(EVF)、測光方式、測距方式、Wi-Fi/Bluetoothなどが影響します。これらの要素を見ていきましょう。
液晶モニターは、カメラの背面にある画面です。液晶モニターの大きさや種類によって、撮影時や再生時の見やすさが変わります。また、タッチパネル機能や可動式かどうかも重要です。ニコンD780 ボディは、3.2型チルト式タッチパネルを搭載しています。キヤノン EOS R6 ボディは、3型可動式タッチパネルを搭載しています。ソニー α7 III ボディは、3型チルト式タッチパネルを搭載しています。この点では、キヤノン EOS R6 ボディが最も優れています。
メリットとデメリット
ここまで、ニコンD780 ボディとライバル機種との比較を詳しく見てきました。それぞれのカメラには、優れた点や劣った点があります。ここでは、それらをまとめてみましょう。
ニコンD780 ボディのメリットとデメリット
ニコンD780 ボディのメリットは、以下の通りです。
ニコンD780 ボディのデメリットは、以下の通りです。
- 電子ビューファインダーがなく、液晶モニターもチルト式であるため、撮影時の視野や角度に制限がある。
- 動画性能がやや劣り、4K UHDでの撮影時には画角が狭くなる。
- 価格が高く、ライバル機種よりも5万円以上高い。
キヤノン EOS R6 ボディのメリットとデメリット
キヤノン EOS R6 ボディのメリットは、以下の通りです。
- 高速連写や高感度撮影に優れており、動きの速い被写体や暗い場所でも撮影できる。
- 液晶モニターが可動式でタッチパネルになっており、撮影時や再生時に便利である。
- 顔・瞳・動物認識機能を備えた高性能なオートフォーカスを持っている。
キヤノン EOS R6 ボディのデメリットは、以下の通りです。
まとめ
ニコンD780 ボディとライバル機種との比較をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ニコンD780 ボディは、一眼レフカメラながらミラーレスカメラに匹敵する高性能な画質や連写性能を持っています。また、バッテリー持ちも非常に良く、長時間の撮影にも対応できます。しかし、電子ビューファインダーがなく、液晶モニターもチルト式であるため、撮影時の視野や角度に制限があります。また、動画性能もやや劣ります。そして、価格も高く、ライバル機種よりも5万円以上高いです。
キヤノン EOS R6 ボディは、高速連写や高感度撮影に優れており、動きの速い被写体や暗い場所でも撮影できます。また、液晶モニターが可動式でタッチパネルになっており、撮影時や再生時に便利です。さらに、顔・瞳・動物認識機能を備えた高性能なオートフォーカスを持っています。しかし、有効画素数が2040万画素と低く、細かい部分まで鮮明に写すことができません。また、バッテリー持ちも悪く、液晶使用時でも510枚しか撮影できません。そして、価格も高く、ニコンD780 ボディよりも3万円以上高いです。
ソニー α7 III ボディは、高画質や高性能なオートフォーカスが魅力のカメラです。ダイナミックレンジも高く、白飛びや黒つぶれを防げます。また、バッテリー持ちも良く、液晶使用時でも710枚撮影できます。しかし、画像処理エンジンが古い世代のものであるため、色や明暗の処理に劣ります。また、液晶モニターはチルト式でタッチパネル機能も限定的です。そして、価格はライバル機種よりも安いですが、それでも20万円という高額です。
以上のことから、私がおすすめするカメラは ニコンD780 ボディ です。理由は以下の通りです。
- 一眼レフカメラの操作感や光学ファインダーが好きな人には最適です。
- 画質や連写性能はミラーレスカメラに負けないレベルです。
- バッテリー持ちが抜群で、長時間の撮影にも安心です。
- ニコンの豊富なレンズラインナップを活用できます。
価格は高いですが、それだけの価値があるカメラだと思います。一眼レフカメラの魅力を存分に味わいたい人には、ニコンD780 ボディがおすすめです。
引用
今回比較した機種のメーカーサイトは、以下の通りです。
- ニコンD780 ボディ:https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d780/
- キヤノン EOS R6 ボディ:https://cweb.canon.jp/eos/lineup/r6/
- ソニー α7 III ボディ:https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7M3/
各メーカーサイトでは、製品の特徴や仕様、サンプル画像などを見ることができます。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。