FUJIFILM X-T4はライバル機種に勝てるか?人気カメラとの徹底比較
目次
比較概要
FUJIFILM X-T4は、2020年4月に発売されたミラーレス一眼カメラです。高性能な画像処理エンジンや手ぶれ補正機能、高速連写性能など、多くの魅力を持つカメラとして注目されています。
しかし、同じくらいの価格帯で人気のあるカメラは他にもあります。例えば、ソニーのα7 IIIやキヤノンのEOS Rなどです。これらのカメラとFUJIFILM X-T4を比較すると、どのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、FUJIFILM X-T4とα7 III、EOS Rの3機種を徹底的に比較してみます。それぞれのカメラの特徴や性能、メリットやデメリットを分かりやすく解説します。最後には、あなたにおすすめのカメラを紹介します。
あなたがカメラを選ぶ際の参考になれば幸いです。それでは、さっそく比較表を見てみましょう。
比較表
カメラ | FUJIFILM X-T4 | ソニー α7 III | キヤノン EOS R |
---|---|---|---|
発売日 | 2020年4月28日 | 2018年3月23日 | 2018年10月25日 |
価格(ボディのみ) | オープン価格(参考価格:約23万円) | オープン価格(参考価格:約22万円) | オープン価格(参考価格:約19万円) |
センサーサイズ | APS-C(23.5mm×15.6mm) | フルサイズ(35.6mm×23.8mm) | フルサイズ(36mm×24mm) |
有効画素数 | 約2610万画素 | 約2420万画素 | 約3040万画素 |
画像処理エンジン | X-Processor 4 | BIONZ X | DIGIC 8 |
連写速度 | 最高約15コマ/秒(電子シャッター時) | 最高約10コマ/秒(機械シャッター時) | 最高約8コマ/秒(サーボAF時) |
手ブレ補正 | 光学式5軸ボディ内手ブレ補正(約6.5段分の補正効果) | 光学式5軸ボディ内手ブレ補正(約5.0段分の補正効果) | レンズ内手ブレ補正(対応レンズのみ) |
ファインダー | 有機ELファインダー 約369万ドット 0.75倍 | 有機ELファインダー 約236万ドット 0.78倍 | 有機ELファインダー 約369万ドット 0.76倍 |
液晶モニター | 3.0型 約162万ドット 3方向チルト式 タッチパネル対応 | 3.0型 約92万ドット 2方向チルト式 タッチパネル非対応 | 3.2型 約210万ドット 多方向可動式 タッチパネル対応 |
バッテリー持続枚数 | 約600枚(液晶時) 約500枚(ファインダー時) | 約710枚(液晶時) 約610枚(ファインダー時) | 約370枚(液晶時) 約350枚(ファインダー時) |
重量(バッテリー・メモリーカード含む) | 約607g | 約650g | 約660g |
比較詳細
今回は、富士フイルムのミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T4」を、同社の「FUJIFILM X-T3」と「FUJIFILM X-H1」と比較してみました。X-T4は、X-T3の後継機種でありながら、X-H1にしか搭載されていなかったボディ内手ブレ補正機能を備えています。また、静止画と動画の切り替えスイッチやバリアングル式の液晶モニターなど、操作性や機能性も向上しています。では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
画質
まずは画質について見ていきましょう。X-T4は、X-T3と同じく、裏面照射型約2610万画素の「X-Trans CMOS 4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載しています。この組み合わせにより、高い解像力と色再現性を実現しています。また、ISO感度は拡張時にISO80~51200まで対応しており、高感度時のノイズも抑えられています。一方、X-H1は、約2420万画素の「X-Trans CMOS III」センサーと「X-Processor Pro」を搭載しており、ISO感度は拡張時にISO100~51200まで対応しています。画質面では、X-T4とX-T3がほぼ同等であり、X-H1よりも若干上回っていると言えます。
手ブレ補正
次に手ブレ補正について見ていきましょう。X-T4は、ボディ内手ブレ補正機能を搭載しており、5軸・最大6.5段の手ブレ補正効果を発揮します。これは、X-H1の5軸・最大5.5段の手ブレ補正効果を上回るものであり、富士フイルムのミラーレスカメラでは最高レベルです。手ブレ補正機能があれば、低速シャッターや望遠撮影などで手持ち撮影がしやすくなりますし、動画撮影時にも滑らかな映像が得られます。一方、X-T3はボディ内手ブレ補正機能を持たず、レンズ内手ブレ補正(対応レンズのみ)に頼る必要があります。手ブレ補正面では、X-T4が圧倒的に優れていると言えます。
動画
動画に関しても、X-T4はX-T3やX-H1を上回る性能を備えています。X-T4は、DCI 4K(4096×2160)や4K(3840×2160)の動画を最大60pで撮影できます。また、フルHD(1920×1080)の動画は最大240pで撮影でき、最大10倍のスローモーション効果が得られます。さらに、ボディ内手ブレ補正機能と電子式の手ブレ補正(DIS)とブレ防止モードブーストを組み合わせることで、手持ち撮影時のブレを強力に抑制できます。X-T3は、DCI 4Kや4Kの動画は最大60p、フルHDの動画は最大120pで撮影できますが、ボディ内手ブレ補正機能や電子式の手ブレ補正(DIS)は搭載していません。X-H1は、DCI 4Kや4Kの動画は最大30p、フルHDの動画は最大120pで撮影できますが、ボディ内手ブレ補正機能は搭載しています。動画面では、X-T4が最も高い性能と多彩な機能を持っていると言えます。
操作性
操作性についても、X-T4はX-T3やX-H1と比べて改善されています。X-T4は、静止画と動画の切り替えスイッチを新たに設けており、撮影モードに応じて設定や表示を切り替えることができます。また、液晶モニターはバリアングル式になっており、自撮りやローアングルなどの撮影に便利です。さらに、シャッター音やフォーカス音などの操作音を抑えるサイレントモードも搭載しています。X-T3は、静止画と動画の切り替えスイッチやバリアングル式の液晶モニターは持っていませんが、サイレントモードは搭載しています。X-H1は、静止画と動画の切り替えスイッチやサイレントモードは持っていませんが、バリアングル式ではないものの可動式の液晶モニターを持っています。操作性面では、X-T4が最も使いやすく進化していると言えます。
メリットとデメリット
FUJIFILM X-T4は、X-T3やX-H1と比較して、多くのメリットを持っていますが、一方でデメリットもあります。ここでは、それぞれのメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット
- ボディ内手ブレ補正機能を搭載しており、5軸・最大6.5段の手ブレ補正効果が得られる。
- 静止画と動画の切り替えスイッチを設けており、撮影モードに応じて設定や表示を切り替えることができる。
- 液晶モニターはバリアングル式になっており、自撮りやローアングルなどの撮影に便利である。
- DCI 4Kや4Kの動画を最大60pで撮影できるほか、フルHDの動画は最大240pで撮影でき、最大10倍のスローモーション効果が得られる。
- 新たにフィルムシミュレーション「ETERNA ブリーチバイパス」を搭載しており、シリアスでクールな色再現ができる。
- 新・大容量バッテリーを採用しており、連続撮影枚数は約500枚(エコモード時は約600枚)と長持ちする。
デメリット
- ボディ内手ブレ補正機能を搭載したことで、X-T3やX-H1よりも重くなっており、重量は約607g(バッテリーとメモリーカード込み)である。
- 電子シャッター設定時には、動いている被写体については画像が歪んで撮影される場合がある。
- バッテリーの充電容量によっては、撮影可能枚数や時間が変動する場合がある。
まとめ
FUJIFILM X-T4は、X-T3やX-H1と比較して、多くの点で進化しているミラーレスカメラです。高い画質と色再現性、強力な手ブレ補正機能、高速なオートフォーカスと連写性能、多彩な動画機能と操作性、長時間の撮影に対応する大容量バッテリーなど、静止画も動画も楽しめる機能が満載です。一方で、重量が増えたことや、電子シャッター時の画像歪みなど、デメリットもありますが、それらは大きな欠点とは言えません。
では、X-T4はどんな人におすすめでしょうか?私は、以下のような人にX-T4をおすすめします。
- 静止画と動画の両方を高品質で撮影したい人。
- 手持ち撮影やローアングル撮影などに対応できる手ブレ補正機能や液晶モニターを求める人。
- シリアスでクールな色再現ができるフィルムシミュレーション「ETERNA ブリーチバイパス」に興味がある人。
- 長時間の撮影に耐えられる大容量バッテリーを必要とする人。
以上のように、X-T4は多くのメリットを持つミラーレスカメラです。X-T3やX-H1もそれぞれ優れたカメラですが、X-T4はそれらを凌駕する性能と機能を備えています。もし、富士フイルムのミラーレスカメラを選ぶなら、X-T4がベストチョイスだと思います。
引用
今回比較した機種のメーカーサイトは以下の通りです。